交通事故経験者が伝授!いざという時に困らない自動車保険の選び方

自動車保険とは

一般的に自動車保険と呼ばれるものは自動車による人・物に対する事故を保障する保険のことを指します。

例えば

  • 車を運転していて、走行中の車にぶつかってしまった。
  • 車を運転していて、人を跳ねてしまった。
  • 車を運転していて、停まっている車や他人の家に衝突してしまった。
  • 駐車場に停車し車を降りようとドアを開けたら隣の車にぶつけてしまった。

などの場合に保障をしてくれます。

走行中のみの事故だけが自動車保険の対象という訳ではなく、停車中でも自動車保険の保障対象となるケースはあります。

自動車保険は自賠責保険と任意保険に分けることができます。

自賠責保険とは

自賠責保険とは自動車を所有する際には強制的に加入しなければならず自動車事故において最低限の部分のみカバーしているものになります。

主な保障内容としては以下のようなものです。

  • 死亡による損害最高3,000万円まで(相手の葬儀代や慰謝料、遺失利益に対して)
  • 後遺症による損害最高4,000万円まで(相手の障害等級により変わる)
  • 傷害による損害最高120万円まで(治療費・休業補償など)

ただ見て分かる通りこの保障範囲ではとても全ての自動車事故をカバーすることは難しいと言えます。

任意保険とは

任意保険とは皆さんが想像している自動車保険のことを指します。名前の通り、加入することは運転者の任意であり現状の加入率は7割程度となっています。

この任意保険では自賠責保険でカバーしきれない自動車事故の損害に対して、補償額を無制限にしたり様々な特約を付加することによって保障をしています。

ここからはこの任意保険に関して様々な事柄を紹介していきます。

自動車事故に遭ったシチュエーション

実際に筆者がこれまでに自動車事故に遭った時のシチュエーションというのをここでご紹介します。

3回の自動車事故のうち過失割合0がニ回、過失割合1割が1回。それぞれ相手の事故時の対応や入っている保険の内容、保険会社の対応を紹介します。

自動車事故例「幹線道路を走行中のロードサイドの店舗から車が飛び出してきて衝突」)

幹線道路を時速50km程度で走行中、ロードサイドの店舗から突如車(コンパクトカー)が飛び出してきて運転していた車(ワンボックス)の左前方に衝突し、筆者の車は対向車線まで弾き飛ばされ中央分離帯にて停止した。

この時は現場検証の結果、相手の車はアクセルとブレーキを踏み間違えたことにより急発進をしてしまい筆者の車に衝突してしまったとのこと。ここまで聞くと相手が全面的に悪い(筆者は当然相手が100%悪いと思っている)ように思えるが、自動車事故というのはぶつけられた側の車が走行していた場合にはほとんどの場合過失割合が少なからず科されます。

車は普通道路上では走っているものでしょうがと警察に反抗したくなりますが(筆者は実際に反抗しました)、警察曰く走行中であろうとも様々な危険予測を行う必要があり停車時以外で事故が起こった場合には、過失割合が生じるとのことです。結局過失割合は9:1となり筆者は車の修理費や、治療費など1割は自身で負担することになりました。

自動車事故例「曲がり角で正面からバイクが走ってきたから停車していたら追突」

見通しの悪い道を低速で走行していた際に、カーブミラー越しにバイクが走ってくることが確認できたため停車していると、正面から走行してきたバイクがマンホール上で転倒し乗っていたライダーは路上に投げ出され、コントロールを失ったバイクが筆者の車に追突したという場合です。

筆者は停車していた上に正面から衝突してくることが分かっていた為、身構えており車にバイクがめり込んだだけで済みましたが、投げ出されたライダーは路上で痛そうに悶えており、バイクは当然お釈迦になっています。

ここで現場検証してもらった際に、事故相手のライダーがケガをしていることから当初は筆者の過失による人身事故とされてしまいそうになりましたが、明らかに筆者にはブレーキ痕もなく停車していたことが分かった為、過失割合は10:0と筆者には何の過失もない結果となりました(当然ですが)。車の修理費は全て相手持ちとなり筆者には何の負担もありませんでした。

自動車事故例「幹線道路で信号待ちしていたら後ろから追突」

幹線道路にて信号待ちで停車中、後ろから低速ではあったものの追突されたケースです。当然停車している車に衝突された訳ですから現場検証の結果問答無用で過失割合は10:0となり、相手が全面的に悪い形となりました。

これが3回の事故の中で一番やっかいな状況でした。

相手の車は任意保険(一般的に皆さんが自動車保険と認識しているもの)に加入していませんでした。その為、車の修理費はおろか治療費もろくに払ってもらうことができなかったのです。

相手との連絡は途切れ、車の修理費は全額筆者の自己負担となりました。治療費に関しては自賠責保険に請求することができた為、払ってもらうことができました。

以上3つのケースを紹介しましたが、事故の状況は当然重要な要素となるのですが自分自身はもとより相手がどのような保険に加入しているのかも非常に重要なポイントになると言えます。

自動車保険に入ってなかったら

事故の事例紹介の最後に自動車保険に加入していない事故車の例を挙げましたが、万が一自分自身が自動車保険に加入せずに自動車事故を起こしてしまったらどうなるのかをご紹介します。

人を跳ねてしまった時

これは最悪なケースですね。自動車で人を跳ねてしまった場合、跳ねてしまった相手がどのような状態になってしまったかによって賠償額が大きく異なります。

ケガをさせてしまった、障害を残させてしまった、死亡させてしまった等、様々な状態が考えられますが最高額では5億円以上の賠償額を裁判の判決にて請求された事例もあります。

特に死亡させてしまった相手が医者や政治家、弁護士等の高額所得を得られる職業に就いている場合には高額な賠償請求が来る可能性が高いです。このような金額を請求された時に、もし自動車保険に加入していなかったら自分自身でこの賠償責任額を全額負担することになります。

一般のサラリーマンの生涯年収が平均2億5千万円と言われているこのご時世で、5億円の賠償額を負担することは不可能に近いと言えます。その為に、人を跳ねてしまった時の保障である対人保障というのは保障額が無制限になっていることが基本なわけですね。

物にぶつかってしまった時

次にご紹介するのはものにぶつかってしまった時です。物と言っても非常に幅広く、看板や道端に置いてあったものから、自動車や住宅に至るまで様々な物にぶつかってしまった時を指します。

ちょっとした物にぶつかってしまい傷付けてしまったのであれば、自身の力でなんとか損害賠償できるかもしれませんが、例えば他人の住宅に衝突してしまい損壊させてしまった場合には何百万円~何千万円という賠償請求を受ける可能性があります。

さらに、起こりうるケースとしては走行中の貨物トラック等にぶつかってしまった場合についてです。一見、トラックの修理に関しての費用を負担したら良いのではないかと思いがちですが、それ以外に多くの損害賠償請求を受ける可能性があります。

例えば、トラックの積み荷が精密機械であり衝突により損傷してしまった為、賠償しなければならないこともあります。精密機械となると数千万円~数億円になることもあります。

さらに、トラック会社からは積み荷を依頼主に届けることができなかったことによる、損失に対する損害賠償請求をされることもあります。これもまた一個人の力では賠償することは難しいと言えるでしょう。これらのケースを想定して物にぶつかってしまった時の保障である対物保障も保障額が無制限になっていることが基本なわけです。

以上の二つのケースを考えただけでも、もし自動車保険に加入していない状態で自動車事故を起こしてしまった場合は自分自身が大変な状況に陥ってしまうことは十分お分かりいただけると思います。

ちなみに上記で紹介した筆者の自動車事故のケース3の自己相手は無保険で事故を起こしたために、筆者からの自動車修理費・治療費・慰謝料合計約100万円ですら払えずに逃亡する結果となってしまいました。

自動車保険の選び方

月々の保険料

保険会社を大きく分けると、大手損保とネット系の損保に分かれます。月々の保険料をとにかく安く抑えたいならネット系損保がオススメです。

ネット系損保の方が保険料は安い理由は、店舗も構えず営業人員も少なく抑えてあるため、人件費等のコストが安いため、保険料も安くなっています。

車種

車種と自動車保険は大きく関係してきます。自動車保険というのは基本的に様々な事故に関するリスクを想定して保険料が設定されていますが、この事故の中には盗難というリスクも計算されています。つまり盗難リスクの高い車種については保険料が割高になるということです。

高級車と呼ばれる「レクサス・ベンツ・BMW・アウディ等」。東南アジア人気が高いトヨタのランドクルーザーは盗難率が高いです。そのため、通常の車種と比較すると保険料は割高となります。

走行距離

最近の自動車保険は走行距離に応じて保険料を設定していることが多く、特にネット系の損保ではこのような保険料設定をしている会社がほとんどです。

走行距離が多いほど事故に遭う確率は高くなり、少ないほど低くなります。走行距離が長くなるほど保険料は高くなります。通勤のみで使用する自家用車や趣味で購入したがほとんど乗ることの少ない車などは、走行距離に応じて保険料が決まるような自動車保険を選択するのがオススメです。

事故対応

保険に加入している以上、本当に自動車事故にあった時にいかに自分の為に動いてくれるか、迅速な対応を取ってくれるか、事故相手との対応にどれだけ積極的に取り組んでくれるかが重要です。

加入時に注目していただきたいのはロードサービスです。ロードサービスの内容には様々な物がありますが、最近では事故現場にレッカーが駆けつけてくれることは当たり前です。

事故現場から最寄りの修理工場の手配、そして加入者の修理工場までの交通費、さらに修理工場が加入者の自宅から遠方であり修理の終えた車を取りに行くまでの交通費がかかる場合にその費用まで全て負担してくれるものもあります。

保険料が割安であることも重要ですが、何よりも本当に事故が起こった際に、どこまで対応してくれて様々な費用を負担してくれるかというのは大きな選択要素となりますのでしっかりとチェックするべきですね。

自動車保険でオススメの保障内容

弁護士費用特約

筆者の遭遇した事故のように無保険車に事故を起こされた際には、示談交渉や自動車の修理費・慰謝料の請求などは全て自分自身で行わなければなりません。

しかし、事故の相手方が遠方に住んでいる場合や、そもそも事故を起こされた上に保険にも加入していないような相手とは話もしたくないというのが現実でしょう。

それでもお金は回収しないと事故に遭った自分自身が泣き寝入りということになってしまうので、このような場合は弁護士に回収の依頼をすることが相手へのプレッシャーや法的手続きも取れることからオススメなのですが如何せん費用が掛かることがネックとなります。

そこでこの弁護士費用特約を付加していれば弁護士費用を300万円(保険会社によって差はあり)まで負担してくれるため、費用を気にすることなく弁護士に依頼することができ、相手との示談交渉をスムーズに進めることができます。

実際に筆者は事故当時この特約を付加しておらず自分自身で相手との示談交渉を行ったことから非常苦労しました。当然事故後すぐにこの特約を付加しました。

対人・対物賠償責任は「無制限」

事故の内容によって損害賠償額は大きく変わるため無制限にしていなければ危険と言えます。

昔加入したままの自動車保険をずっと見直すことなく更新し続けている人などはこの対人・対物保障が無制限ではなく上限が設定されていたりするので確認しておきましょう。

個人賠償責任特約

これは小さなお子様がいるご家庭は必ずと言っていいほど付加して欲しい特約です。

例えば、小さなお子様がいるご家庭ですと日常の中でお子様が何かを壊してしまった、誰かを傷付けてしまったということはよくある話だと思います。

金額の安いものや小さなケガで済めば良いのですが、高価なものを壊してしまったり大きなけがを負わせてしまった場合には、多大な損害賠償を請求される可能性もあります。そんな時に1億円まで(保険会社によって差はある)それらを保障してくれるというものです。

これは基本的に多くの損害保険に特約として付加できるのですが、家族で加入している損害保険のどれか一つに付加しておけば家族全員を保障してくれるのでいくつも付加する必要はありません。

他車運転特約

他人の車を運転していた際に自動車事故を起こしてしまった際に、自身の自動車保険で保障してもらえるというものです。

通常自動車保険は運転者の範囲が限定されておりそれ以外の人が運転していて事故を起こした際には保障をしてくれません。しかし、自身の自動車保険にこの特約を付加していれば他人の車で事故を起こしたとしても自身の自動車保険の保障内容がそのまま適用されるというものです。

この特約を付加していれば他人の車だとしても安心して運転することができる訳ですね。

人身傷害特約

この特約は「契約者が自動車事故においてケガや障害を負った際に保障する」というものです。

最近ではこの特約に車外保障型というものがあり、通常は乗車中の事故しか保障しないものとなっているところを乗車中でない場合にも保障するというカバー範囲を広げたものが登場しています。

自動車保険まとめ

自動車保険について解説しましたが、おそらく皆さん最初は保険料に一番目が向きがちではあると思いますがやはり保険である以上は保障内容に注目して選択することが重要です。

さらには保障内容を生かすも殺すも担当者次第なので加入の際にはしっかりとしたアドバイスを受けることのできる担当者がついてくれるのかどうかを判断した上で加入することをオススメします。