加齢とともに太りやすくなる原因は?基礎代謝量を上げる方法と食事メニューをご紹介

加齢とともに太りやすくなる原因

歳をとると太りやすくなるとよく言われますが、どうして太りやすくなるのでしょうか。よく代謝が落ちると聞きますが、実際、身体にはどういった変化があるのでしょうか。それを考える上で知っておきたいのが代謝につていです。

代謝は食事などで取り込んだ栄養素を使って、身体にとって必要な状態にするために化学反応を起こすことを言います。代謝による化学反応には、エネルギーを消費する化学反応と身体を合成する科学反応があります。

エネルギー消費量が大きいのが「基礎代謝」

太りやすさを考える上で重要なのは、エネルギー消費をする代謝です。エネルギー消費をする代謝には、主に3種類に分けられています。「基礎代謝」「生活活動代謝」「食事誘発性熱産生(DTI)」です。

「基礎代謝」とは、何もせずに、ただ生命維持だけに必要なエネルギー消費のことです。この基礎代謝は総消費エネルギーの6割から7割を占めています。「生活活動代謝」は身体を動かすことで必要なエネルギー消費です。これは全体の2割から3割程度です。

「食事誘発性熱産生(DTI)」は、食事をとることで胃や腸を動かすために必要なエネルギー消費です。全体の1割ほどのエネルギー消費になります。

ここで重要となるのが「基礎代謝」です。「基礎代謝」は全体の6割から7割のエネルギーを消費する代謝です。運動などは「生活活動代謝」に含まれるため、適度に運動をして有効にエネルギー消費をしたとしても全体の3割程度しか消費しないということになるのです。もちろん適度な運動は大切ですが、この「基礎代謝」が急激な太りやすさに大きく関わっていると言えます。

基礎代謝は年齢によって変わっていく

「基礎代謝」は、もちろん生まれたときからある代謝です。赤ちゃんはほとんど動けない状態でも生命活動をおこなっています。そして莫大なスピードで成長し、多量のエネルギーを消費しています。実際の総カロリーは成人に満たないですが、1日体重1kgあたりの基礎代謝量は60kcalを超えます。

これは成人の倍以上の基礎代謝量であり、この1才〜2才の時点で1日体重1kgあたりの基礎代謝量はピークとなります。

1日体重1kgあたりの基礎代謝量のことを「基礎代謝基準値」と言いますが、この基礎代謝基準値は生まれた時が一番高く、年齢とともに大きく減少していきます。成長期が終了すると代謝は安定し、成長期ほどの減少はありませんが、ゆるやかに減少していきます。

急に「太りやすくなった」と強く感じる理由

基礎代謝基準値は成長期までに大きく減少するものの、実際に消費する総カロリーは年齢身長に合った標準体重や運動レベルをかけたものなので、15歳前後が一番消費カロリーが大きくなります。その後はゆるやかに減少していきます。このゆるやかな変化こそが、気がついたときに強く「太りやすくなった」と感じさせる原因かもしれません。

最初はゆるやかな減少のため気がつかず、いままでと同じようにカロリー摂取を続けます。しばらくの年数、特に大きく減少するわけではないので気がつかずそのままの生活を続けてしまいます。

そして「太りやすくなった」と気がついた時には、減少する前の基礎代謝量との差が大きく開いた状態の上、その前の変化に気がついていないので急に太りやすくなったと考えるのです。

たとえば1年で20kcalずつ減っていた場合、1年ごとでは20kcalしか差がありませんが、10年たつと当初よりも200kcalも代謝が落ちているということになるのです。

成長期以降の代謝の減少は、比較的安定していて急激な減少ではありません。それでもゆるやかに減少するものではあるので、いつまでも変わらないと若い時の食生活を続けずに、少しずつ消費カロリーを抑えていくことが大切です。

また、適度な筋肉トレーニングを行うことで代謝を上げることは可能です。エネルギーを一番使うとされるのは筋肉です。その筋肉量が増えることでエネルギー消費量が増え、基礎代謝も増えます。

基礎代謝を上げる方法

食事制限や適度な運動は、ダイエットの基本です。これらをきちんと行うことで余分な脂肪を増やさず、余分な脂肪を燃焼させ痩せることができます。

しかし、過度な食事制限で栄養不足になってしまうと、筋肉が痩せてしまい消費するエネルギーが少なくなってしまいます。つまり、代謝が悪くなってしまいます。ダイエットや美容でも代謝を上げるというようなフレーズを耳にすることもありますが、そもそも「代謝」とは何なのでしょうか。

ダイエット効率を上げる「代謝」とは

「代謝」とは、外部から取り込んだ栄養素によって身体の中で起こる様々な化学反応のことを指します。これだけだとすぐにはダイエットや美容には結びつきにくいかもしれません。この代謝には、大きく2つの役割があります。

「身体を合成する役割(同化作用)」と「エネルギーとして消費する役割(異化作用)」です。新陳代謝は身体を合成する代謝で、基礎代謝はエネルギーとして消費する代謝です。

代謝が上がるということは、古い細胞を新しく生まれ変わらせる作用が活発化し、消費するエネルギーも増えて、痩せやすく太りにくい身体になることを指します。つまり、ダイエットの観点から言えば、代謝が上がればダイエット効率が上がるということです。

エネルギー代謝の種類と割合

ダイエットで大きく影響するエネルギー代謝には大きく3つあります。「基礎代謝」「生活活動代謝」「食事誘発生熱産生(DIT)」です。

「基礎代謝」は、何もしない状態で心臓や呼吸などの生命維持に必要なエネルギー消費です。「生活活動代謝」とは、身体を動かすことによるエネルギー消費を指します。最後に「食事誘発生熱産生(DIT)」とは、食事によって胃や腸などの内臓が働くことによるエネルギー消費です。

代謝の種類によってエネルギー消費量は異なります。基礎代謝が60%〜70%、生活活動代謝が20%〜30%、食事誘発生熱産生(DTI)が10%の割合と言われています。このことからエネルギー消費の大半は基礎代謝によるものということになります。

基礎代謝と筋肉トレーニング

基礎代謝を上げるためには、筋肉量を増やすことがもっとも効果的です。筋肉は身体の中でも最もエネルギーを必要とする組織であり、筋肉量が多い人は、エネルギー消費が大きいのです。つまり基礎代謝も大きいということです。ただし、筋肉トレーニングをして新たに筋肉をつけるには半年から1年と少し長い期間が必要になります。

即効性がないため続けて行くうちに気持ちが折れてしまいがちですが、ダイエット後の体型維持も考えると、ただ体重を落とすだけでなく、筋肉量を上げて太りにくい身体作りをすることは大切なことです。せっかく痩せてもリバウンドしてしまい、また辛いダイエットをすることにならないよう、適度に筋肉トレーニングも取り入れることが必要です。時間はかかりますが、長い目で見れば結果的に効率がよい方法と言えます。

筋肉量を減らさない食事

筋肉量を増やすのと同時に筋肉量を減らさないようにする必要があります。ダイエット中は過度な食事制限をして、必要な栄養素を取れていないことがあります。その場合、筋肉が痩せてしまうと基礎代謝も下がることになります。

また糖質制限ダイエットなども、きちんとした知識がなく行うと筋肉を減らす結果となることがあります。身体を動かすぶどう糖が足りなくなれば、筋肉などのアミノ酸から糖を作るのです。もちろん、きちんとした知識で行えば有効な方法ではありますが、せっかく食事制限をするのであれば、筋肉量などを減らさないよう上手に食事をする必要があります。

ダイエットのために食事を抜く人もいるかもしれませんが、必要な栄養が不足する可能性がある上、空腹が続くと次に食べた時の栄養素を脂肪として取り込みやすくなってしまいます。それは血糖値が急激に上がり、インスリンの作用によって身体を維持するエネルギーを脂肪として溜め込んでおこうと考えるためです。

ダイエットや朝は時間がないからと朝食を食べない人も多いかもしれませんが、代謝という観点から見ると、朝起きて代謝が低いタイミングで食事を取ることで、食事誘発生熱産生(DIT)が高くなり、通常の食事よりも代謝が大きいと言われています。基本的には3食バランスよく食事をするのが望ましいでしょう。

効率のよいダイエットを目指して

脂肪を燃やすためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーを一番必要とするのは筋肉です。筋肉量を上げて、しっかりと必要なエネルギーを供給すれば、身体は脂肪を燃やしてくれます。もちろん有酸素運動などで脂肪燃焼を助けることも必要ですが、代謝を上げることで、効率のよいダイエットを目指しましょう。

脂肪を燃焼させる褐色脂肪細胞の存在

私たちが通常、脂肪と考えるものは白色脂肪細胞というものです。エネルギーとして使用できる中性脂肪をいざというときのエネルギー源として溜め込んでいる脂肪細胞です。

そして、脂肪細胞は実はこれだけではなく、褐色脂肪細胞というエネルギーを消費する働きのある脂肪細胞が存在するのです。この褐色脂肪細胞は、体温を低下させないようにするなど、余分は脂肪を分解し熱を生み出す細胞です。首の後ろ、肩甲骨周辺、脇、心臓、腎臓のまわりなど、白色脂肪細胞とは違い存在する場所が限定されています。

褐色脂肪細胞も年齢とともに減少する

脂肪をエネルギーとして使用してくれるというありがたい脂肪細胞ですが、細胞の数は生まれた時が一番多く、成人後は年々減少し、40歳以降は激減してしまいます。数が減ってしまうと、熱の産生が起こらずエネルギー消費は下がることになるため、中年太りは褐色脂肪細胞の影響もあるのではないかと言われています。

この褐色脂肪細胞は、残念なことに増やすことができないため、活性化することで代謝を上げるという考え方もあります。水泳やサウナ後の水風呂など、適度に身体を水で刺激することで活性化が期待できます。

加齢によって急激な変化が起こって太りやすくなるというものではありませんが、確実に代謝が落ち、有効な細胞も数を減らしていきます。気がついた時には取り返しがつかない状態ということがないように、変化を感じる前から生活習慣を見直すことが重要です。

更年期障害で太りやすくなる?

更年期脂肪とは

女性にとって悩みの多い時期でもある更年期。更年期とは、女性が閉経を迎える時期のことで多くの場合が40代後半から50代前半頃です。更年期になるとウエストや背中周りが太りやすくなり、体形が気になるようになってしまい、どうにか太らないようにしたいと思い悩む女性も少なくありません。

今までと同じ食生活をしているはずなのに、更年期になってからなぜか体形が崩れはじめ太りやすくなってしまう原因は、エストロゲンという女性ホルモンの働きが関係しています。

美人ホルモンとも呼ばれるエストロゲンは、女性にとって欠かせないホルモンで女性らしい身体を保つだけでなく、妊娠出産時にはとても重要な働きがあります。子宮内膜を厚くし健康的な妊娠を導くほか、産後は分泌量が増え母乳を作ります。

閉経を迎え更年期になると、エストロゲンの分泌量が減少してしまいます。エストロゲンには先ほどの効果だけでなく、体内に脂質を取り込みにくくする働きがあるのです。そのため、エストロゲンの分泌量が減る更年期は脂肪がつきやすく、太りやすい体質になってしまうのです。

同じ食生活をしていても脂肪と体重は増加する

エストロゲンにはLPL(リポタンパクリパーゼ)という酵素の働きを抑制する機能があります。LPLという酵素は血中の中性脂肪を2種類の物質に分解し体内に取り込む働きがあり、エストロゲンがその変化過程を抑制することにより、脂肪が身体に蓄積され太ってしまうのを防いでくれるのです。

よく耳にする更年期脂肪とは、更年期になりエストロゲンの分泌が減少してしまうことで、LPLの働きが活性化してしまい蓄積していく脂肪のことです。

ついてしまうと落ちにくい更年期脂肪

更年期脂肪をなんとかしようとダイエットに励む方も少なくありません。しかし、年齢的にも基礎代謝が落ちてしまっており、食事制限をしても思うように体重が減らないのも更年期の悩みです。何もせずとも人体が臓器の働きなどを維持するために消費するエネルギーのことを基礎代謝と言い、年齢とともに基礎代謝は低下します。

体重が減らないのは年齢のほかにも身体の筋肉量にも大きな関係があります。カロリーを消費し熱を生み出すのが筋肉ですが、例えば同じ体重の場合、筋肉量が多い人のほうがカロリー消費も多くまた基礎代謝も高いため痩せやすく、筋肉量が少ない人のほうが痩せにくい体質といえます。

また、更年期に身体につく脂肪は皮下脂肪が多いため、皮下脂肪に効果的な運動をするのが良いでしょう。皮下脂肪に効果的なのは水泳やウォーキング等の有酸素運動ではなく、筋力アップすることが大切です。有酸素運動は内臓脂肪を燃焼してくれますが、皮下脂肪には効果的ではありません。

筋力をつけるには継続的なトレーニングが必要ですが、落ちにくい更年期脂肪撃退にむけて毎日少しずつ筋力トレーニングをしてみましょう。