プラセンタの抽出方法と特徴まとめ

豊富な栄養素を含み、美容と健康への効果が期待されるプラセンタ。プラセンタは、豚や馬、人間などの哺乳類の胎盤から有効成分のエキスを抽出して作られます。しかし、一口に「抽出」と言っても、実はその方法には様々なものがあります。

抽出方法によって有効成分の量や質が違ってくるため、プラセンタサプリメントやプラセンタ配合の化粧品などの製品を「プラセンタ含有量」の高さだけに注目して選んでいると、実は非常に効率の悪い方法で抽出されていて有効成分はほとんど含まれていなかった、という落とし穴にはまってしまう可能性もあります。同じ買うなら豊富な栄養がより多く残っているものを選びたいですよね。ここでは、プラセンタの抽出方法とそれぞれのメリット、デメリットについてご紹介していきます。

凍結融解法

凍結融解法は最も簡単でコストのかからない方法です。しかし、現在ではほとんど使われていません。というのも、凍結融解法では胎盤を急速冷凍した後に解凍する過程を数回繰り返してそのショックで細胞を壊して成分を抽出するため、壊れた細胞から大切な栄養素まで流失してしまうのです。いくらコストがかからないと言ってもせっかくの有効成分が効果を失っているのでは意味がありませんよね。

凍結酵素抽出法

凍結融解法の進化版、改善版ともいうべきなのが凍結酵素抽出法です。凍結させたプラセンタから酵素を用いて成分を分解、抽出します。凍結融解法のように温度変化を与えることがないため有効成分が壊れにくくなります。しかし、その分コストも上がります。

加水分解法

加水分解法は塩酸などの強い酸を使用して胎盤の細胞を壊し、成分を抽出する方法です。しかし、酸によって有効成分まで壊れてしまうのがデメリットです。ちなみに加水分解はプラセンタだけでなく身近な食品の加工にもよく使われています。

酵素分解抽出法

酵素分解法は、低温処理した胎盤と特定の酵素を反応させて不必要な部分を分解してしまい、有効成分だけを抽出する方法です。凍結融解法や加水分解法のように加熱や強い薬品によって有効成分まで壊れてしまう心配がなく、効果の高いプラセンタを手に入れることが出来ます。ただし、その分価格も高くなります。

分子分画法

分子分画法は医療用プラセンタを製造する際に用いられる方法で、特殊なフィルターを通して有効成分を抽出します。それぞれ分子の大きさの違う栄養素を種類によって分け、必要な成分だけを効率的に取り出せるのが特徴です。また、フィルターを通すことによって不純物を取り除くことも出来ます。加熱や冷却などの温度変化を与えないため成分の性質が変化したり壊れてしまったりする心配がなく、非常に純度の高い高品質なプラセンタになります。

細胞培養法

細胞培養法は、主に羊プラセンタに使われる特殊な抽出法です。ヒツジの胎盤の細胞を人工的に培養するというもので、細胞の増殖に最適な環境のもとで培養されるため、プラセンタの最大の特徴である若返り成分の「成長因子(グロースファクター)」を多く含み、逆に不純物は非常に少なくなります。特許を取得した技術で、現在のところ世界でもドイツとスイスしかこの技術を持っていません。安全性も品質も保証されていますが、コストがかかる方法な上、羊プラセンタ自体が日本ではあまり流通していないため、価格は最も高くなります。

まとめ

プラセンタには様々な抽出方法があり、どの方法で抽出されたかによって品質には大きな差異が生まれます。いくらプラセンタの含有量が多い製品を選んでも、そのプラセンタが有効成分が失われやすい方法で抽出された純度の低いものだったとしたら意味がありません。

プラセンタの効果を実感するためにはやはり高い純度を保てる方法で抽出されたものを選ぶ必要があります。しかし、当然ながら使用されているプラセンタの品質が高ければ高いほど値段も上がります。いかにして求める効果のレベルとコストのバランスをとるかも、プラセンタ選びの重要なポイントと言えるでしょう。

Iyakuhin Johogaku「健康食品・サプリメントによる健康被害の現状と患者背景の特徴」(外部サイト)

日本化粧品技術者会誌「メラニン形成におよぼすプラセンタエキストラクトの影響」(外部サイト)